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SCH-006 AKIRA KOSEMURA / TINY MUSICAL


sch006

01, Overture
02, Departure
03, Parterre
04, Seaside
05, Lete
06, Light dance
07, Sky
08, Glim
09, Moon
10, Shorebird
11, Light dance - home
12, Remembrance
13, Just a Few Minutes
14, Smile


all compositions
written and produced by Akira Kosemura
piano, pianica, guitar, erectronics and programing
Akira Kosemura

acoustic / classic guitar
Muneki Takasaka - Paniyolo - (3, 11, 13)

Remebrance from the fragments of Afterglow...
mixed by Akira Kosemura
mastered by Lawrence English at 158
photographs : yuma saito, shin kikuchi
art direction : schole


- REVIEWS / 寄稿 -


 どうしても家にこもって仕事をすることが多いので、そういうときには、気分転換がてら、ちかくにある図書館まで散歩するようにしている。「ちかく」といっても、そこは歩いて15分くらいかかるだろうか。近在の交通機関といえばバスくらいで、どこの電車の駅からも離れた場所。そんなところにぽつんとある「中央」図書館。だから、必然、歩いていくにはぴったりだと思われる図書館なのだ。
 とはいえ、とりたてて散歩に適した道のりでもない。都区内ではあるのだが、路上を歩く人の姿はすくなくて、あったとしても、お年をめした方が多いように思われる。気の利いたしゃれたお店もなく、コンビニエンス・ストアの原色の看板や、古くからあるのだろう小さな電気店さんが点在しているくらいで、中途半端な道幅のバス道路がだらだらと続き、あまり情緒が感じられるような場所ではない。それに、いつも車が混んでいる。
 もともと、このあたりは田んぼや畑が広がっていたらしいから、どこか大雑把なのどかさがある。ごちゃごちゃと小さな家が肩を寄せ合っている部分と、つんと澄ましたような瀟洒なマンションが隣り合っていて、でも、どちらにも汗臭さがない分、このあたりを覆っている生活感みたいなものが、どこかあやふやになってしまうのかもしれない。
 しかし、ここに引っ越してきてちょっと面白いなと思ったのが、そうやって歩いていると、ふと、どこかの家から、誰かがピアノの練習をしている音が聴こえてくることが多いことだった。それも、限られた一軒だけではなく、意外にチラホラと、そんな音が漏れ聴こえてくるのだ。その音の感じで、小さな女の子がたどたどしく弾いているのか、それとも音大生か、その受験生かが練習に勤しんでいるのかも伝わってきて、そうやって想像しながら通り過ぎるのは、案外楽しいものである。
 小瀬村晶さんのピアノ曲も、個人的には、そのような感じのものとしてここにあった。「ああ、誰かが弾いているなあ」と、ちょっとうっとりして、そこを通り過ぎて歩き続ける。ときには立ち止まったり、歩を緩めてみる。次の音に包まれていく。そして、どこかで何かにまた気づく。
 この「気づき」の点は人それぞれだろうけれど、ちょうどよい数のそれが『Tiny Musical』にはあると思う。それはまた、日によって、環境によって、気持ちによって変わっていくのだろうけれど、さて、どこかでピアノを弾く音がまた聴こえてきた。今日は日曜日、小瀬村さんからの原稿依頼のメールを見返していたら、偶然にも、ちょうどその散歩道のあたりにお住まいがあるようではないか……。なんだ、ぼくが耳にしていたのは、彼が弾くピアノの音だった、のかもしれない。

- 福田教雄(Sweet Dreams)


scholeレーベルを主宰するエレクトロニカ系アーティスト、Akira Kosemura〈小瀬村晶〉のセカンドアルバム。ピアノ、アコギ、ピアニカなどのアコースティック楽器と、電子音を繊細かつシンプルに重ね合わせ、ミニマルにループした曲がメイン。生楽器も電子音もみずみずしくきらめいていて、川や森や湖といった自然の景色を想起させる音世界を築いている。ネイチャー・エレクトロニカとでもいうべきか。要所に入るピアノ・ソロや郷愁感のあるメロディも含め、彼の研ぎ澄まされた美意識がすみずみまで感じられる作品だ。

- 小山守(CD Jurnal 10月号)


“日常に捧げる新しい音楽の形”をテーマに、アコースティック / エレクトロニックが融合した良質な作品をリリースしているレーベル、schole。その主宰者の2ndは、そんな姿勢を体現した仕上がりだ。ミニマルに繰り返される電子音とピアノやアコギ、鍵盤ハーモニカなどが奏でる飾りのない音色が入り交じって、牧歌的な情景を醸し出す。凝り固まった心が解け出すような美しさが際立つ作品だ。

- Sound & Recording magazine 10月号


人々の体そのものに音を染めた『Afterglow』から早一年。 Akira Kosemura待望の2ndアルバムが完成です。ただただ純粋に音を楽しむことに重点を置いたという今作からは、ジャケットからすでに音が聴こえてきそう。水が溢れて、雲が流れて、陽が沈んで、夜がきて…。人が持つ自然そのものの意思が放たれて、そして記憶になっていく。不思議な感覚で満たされる音々。『Afterglow』の断片から作曲した《Remenbrance》、どこまでもノスタルジックに紡がれるピアノソロ作品《Light dance》。泣きそうになった事は、そっと秘めておきたい。そんな大作です。

- タワーレコード上田店 中山歩(Intoxicate vol.76)


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